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「プロ市民」吉本敏洋氏の「消費者原理主義」

吉本敏洋氏の「善悪」の判断基準は、以下のとおり、共産主義的な「階級闘争」観にもとづいた「消費者vs企業」の対立となっている。もちろん、根本的に誤った考え方である。
  1. 消費者と企業は利害が対立する。
  2. 消費者は常に正しく、トラブルがあった場合には企業側が全責任を負わねばならない。
  3. 消費者は絶対に正しいから何をどのように言ったとしても正義である。クレーマーは常に正義である。
  4. 企業側は些細な落ち度すらあってはならない。少しの落ち度でもあれば、悪徳商法と見なす。
  5. 企業は常に悪であるから、企業側を擁護する者(弁護士含む)は悪の手先である。
  6. 自分は常に正しい消費者の立場に立っているから、絶対的な正義である。
  7. 絶対的な正義である自分を批判するのは、何か都合が悪いから批判しているはずだから、悪徳商法やカルトの支持者に決まっている。
  8. 一度悪を行った者は、罪を償ったとしても、回心したりやり直したりすることは決してあり得ないし、そんな発言は絶対に認めない。
 以上の内容は、決して名誉毀損や誹謗中傷には該当しない。「悪徳商法?マニアックス」管理人Beyondこと吉本敏洋氏のこれまでの発言や言動を研究してまとめた結果である。過激な共産主義者がすべてのブルジョアを敵と位置づけ、プロレタリアートの代弁者を気取ってテロに走ったのとまったく同じ発想がここに見られる。文化大革命や北の某国の指導者を彷彿とさせる思想である。

5に基づいて、吉本敏洋氏は「弁護士ランキング」を作成し、「消費者の代弁者」を「正義の弁護士」とする一方、企業の弁護を行ったことのある弁護士を一括して-10ポイントとし、あたかも「消費者の利益を侵害して悪徳企業を擁護する悪徳弁護士」であるかのような情報を全世界に対して提示して、もって弁護士の名誉を損ない、侮辱し、業務妨害を行った容疑で刑事事件の被疑者として家宅捜索まで行われた。

4について、直近では悪質商法等による消費者被害額6兆円」のブログ記事が典型例である。 
「国内総生産(GDP)額の約1%」と聞くと、すごく大きい数字に聞こえますね。でも、まだ悪質商法かどうか明確ではない(KDDIのauひかりの勧誘とか、新聞の勧誘とか)ものまで含めると、もっと大きな数字になりそうです。
 「KDDIのauひかりの勧誘」とは、 吉本敏洋氏宛にかかってきた勧誘電話の話である。auひかりそのものが何らかの詐欺的商品というわけではなく、ただ勧誘電話の際にオペレーターが「勧誘目的である」ということを適切に最初に表明しなかったという、ただその「プロセス上の瑕疵」をもって、「まだ・・・明確ではない」と保留しつつも「悪質商法」だと印象づけようと躍起になっている。まさにこの姿勢こそ「消費者原理主義」と呼ぶにふさわしいだろう。
もちろん、この件については、auひかりの勧誘電話を掛けた下請け業者の側に瑕疵があるが、だからといってこのように執拗かつ粘着的なクレーマー対応を行う必要性も正義もない。しかし、「全面的に正しい消費者の代弁者」として、一切の瑕疵を認めず、100でなければゼロの悪徳商法とみなす吉本敏洋氏は、ここまでやるのである。

めんどくさいクレーマーだ、というのが率直な感想である(あくまで個人の感想であり、表現の自由の範囲内です) 。もっとも、吉本氏は「クレーマー気質を鍛える必要があります」という発言を行っているのだから、「クレーマー対応をしている」というのは氏にとっては褒め言葉でしかないはずだ。

さて、この件に関するネットの声。
  • auが全面的に悪いんだけど、地雷を踏んでしまったことは同情する
  • よりによってこの人にその電話をかけてしまうとは
  • いりません。で済ませられないのかな。面倒くさい人だ。
  • クレーマー対応されてるだけやん?
また、「新聞の勧誘」は「[悪徳商法?支店]: 朝日新聞から、勧誘の電話が掛かってきました1」の件である。朝日新聞そのものに対しては悪い印象を持たない左派の吉本氏は、上記記事で「新聞の勧誘とか」と会社名を伏せるあたりがどうも困ったものである。

いずれにせよ、企業にミスがあったら敵対視し、しつこく攻撃する。「このような言い方はよろしくないので、ぜひ改めていただきたい」という穏便な申し入れをすることができず、「消費者」という錦の御旗を振りかざして「悪の帝国」企業と戦う自分に酔いしれ、話をこじらせる。こういう人物がいるから、悪質商法対策を行っている人間が同様の「面倒くさい人間」だというような悪評が広まり、悪徳商法業者にいいように利用されてしまうのである。このような利敵行為はいますぐやめてもらいたい。

吉本氏は、「消費者」という錦の御旗を振りかざして、「企業」という大きな敵と戦う(ただし、カルトは怖いので、小物に限る)。ドンキホーテ的なヒロイズムに酔いしれるために、新たな犠牲者を見つけようとしているだけのことである。

プロレタリアートとブルジョアの階級闘争を、この21世紀の日本で繰り広げているアナクロニズム。この「消費者原理主義」はもはや受け入れられるものではないが、「プロレタリア市民」(略せばプロ市民)吉本敏洋氏にとってその思想は自己存在そのものになってしまっているのではないだろうか。

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